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九州大学のカイコ

世界で唯一の突然変異体資源(カイコ)が九州大学にはあります。機能性タンパク質生産における宿主として、世界に先駆けて系統整備と体系的な選抜育種を行ってきました

多くの系統は半世紀以上の交配記録(血統書:系図)が管理され、近郊系として確立しているので、宿主としての品質(均一性、安定性)が担保されています

九州大学では系統管理・維持のノウハウを独自に確立しており、将来にわたって安定な供給が保証されています

近郊系保存系頭数は約450あり、必要な系統のカイコを確実に生産することができるノウハウがあります

また、系統の再現性も担保していることから、トレーサビリティが確保されています。

カイコ-バキュロウイルス発現系は、分泌性タンパク質、膜タンパク質、細胞質、オルガネラ局在タンパク質などのすべての種類のタンパク質の発現が可能で、九州大学のカイコバイオリソースでは、すでにこれらタンパク質の種類に応じた大まかな好適系統を見出しています。

また必要に応じて生産に好適な系統をスクリーニングし、育種するシステムを確立しています。そのため一般的なカイコ系統で、発現量が少ない場合でも九州大学の系統ライブラリーを利用し、標的タンパク質に応じた最適な系統の選抜、発現タンパク質の質的および量的改変を網羅的に実施できる体制を構築しています。